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フェッチランド ~利用価値の塊~

Windswept Heath / 吹きさらしの荒野
土地
(T),1点のライフを支払う,吹きさらしの荒野を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから森(Forest)カード1枚か平地(Plains)カード1枚を探し、それを戦場に出す。その後あなたのライブラリーを切り直す。

採用デッキ:多すぎて列挙不可、採用してないデッキのほうが少ないレベル

いわゆるフェッチランドと言っても種類があるけど、ここではオンスロートとゼンディカーのサイクルについて。

下環境の基本装備。マジ基本装備すぎて困る。ものすごく強くて便利。そして高い。初心者のころは「土地置くだけで1ライフペイとか痛いじゃん。2回置くと2点ダメージ、そんな価値ある?」と思ってたが余裕で価値がありすぎる。

まず、基本土地以外も出せるのが超絶に偉い。このおかげでショックランドと組み合わせるとフェッチ1枚から5色すべてにアクセスできる。便利すぎやろ。

緑白フェッチの吹きさらしの荒野から赤緑ショックランドの踏み鳴らされる地もってきて稲妻! みたいな動きは普通。実質5色土地だとすれば1回だけ1ライフペイとかデメリット少なすぎてビビるんだよなぁ。

まぁフェッチショックだよりの5色デッキとかライフペイと血染めの月で死ぬから強くはないだろうけど。それでも組もうとすればできるってだけですごい。

そしてこのフェッチランドがすごいのは、色マナ安定以外にも利用価値がありすぎること。

1番分かりやすいのは上陸とのシナジー。1枚で2回土地を出せる。さらにインスタントタイミングで土地が出せるのも超偉い。上陸とかフェッチランドなかったら1ターンに1回だけソーサリータイミング、使いにくすぎでしょ。

紛争の達成手段としても便利すぎてやばたん。スタンではある程度の工夫とデッキリストの調整が必要だったけど、下環境ならフェッチランドでOK! 致命的な一押しが稲妻・流刑への道と並び称されるのもフェッチランドがあるからこそ。

あとは聖遺の騎士、タルモゴイフなど墓地に土地があることを直接参照するカードもいろいろと

ここからは応用編。墓地の枚数を増やせるってのも非常に意味が大きい。グルマグのアンコウ、渋面の溶岩使いなど墓地に数が欲しいカードも存在する。フェッチランドをフル投入しても1ゲーム中なら2~3枚ぐらいしか変わってこないとは思うけど、それでも動きが1ターン速くなったりはするから影響はデカい。

さらにライブラリーをシャッフルする手段としても便利。精神を刻むもの、ジェイス・クルフィックスの狩猟者などと組み合わせる、ランタンコントロールと戦った時にワンチャン可能性を探すなど。

他に変わった使い方ではフェッチショックでライフペイを自由にできるところに注目されたりも。死の影デッキの動きであり、デメリットをメリットに変換する見事な使い方。

こうやって見ると実に多彩な使われ方をしていて、すごく利用価値が高い。1つの動きをするカードがここまでいろいろな効果を発揮するのはMTG全体でも珍しいのでは? 例えばフェッチランドなしでグリクシスデスシャドウを組んでみても

・色マナがそろわない!
・ライフペイが安定しない!
・墓地枚数が足りずにアンコウが出ない!
・致命的な一押しが使いにくすぎ!

みたいな感じになるはず。フェッチランドすげー。

このブログで過去に紹介した、単色なのにフェッチを積みまくった赤単実験の狂乱みたいなアイディアもフェッチランドがあるからこそ。

多くの小技・テクニックを生み出していて、それは下環境のおもしろデッキを支えている。私のようなカジュアルデッキメイカーとしても好きなカード群。

……なのだが、この土地にはすさまじいデメリットも存在する。それはサーチ&シャッフルで対戦のテンポが激烈に悪くなること。MO専門の私でも「やっぱフェッチが多い試合は少し間延びするな」と感じる。さらに紙の大会動画を見ると、1枚のフェッチで5秒ぐらいかかってるし毎回相手に自分のデッキをシャフルしてもらないといけない。スタンの試合と比べるとぶっちゃけリズムが悪いと思う。

複雑なカードを使うとおもしろいけどテンポが微妙。これってまさにMTGそのものな気がする。インスタント&土地があるせいでMTGそのものが最近のデジタルカードゲームと比べるとやや複雑かつリズム悪いし。

そう思うと逆にフェッチランドを肯定せざるえない。個人的にMTGが好きな理由は、その複雑さと奥深さにあるのだから。多くの利用法、MTGのゲーム性……いろいろと考えさせてくれるカード。

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