モダンでも非常に古くから存在するアーキタイプ、青白コントロール。新セットが発売されカードプールが広がっていく中で、どのような変化と発展を遂げてきたのかを見ていきます。
基本的にリストは晴れる屋さまのアーキタイプ別デッキ検索結果より。
日時:2011/08/25 プレイヤー:bombwizzi702
メインボード(60)
クリーチャー(8)
3《悪斬の天使》
3《ザルファーの魔道士、テフェリー》
2《ヴェンディリオン三人衆》ソーサリー(7)
4《定業》
3《神の怒り》インスタント(17)
3《謎めいた命令》
4《マナ漏出》
3《流刑への道》
4《差し戻し》
3《呪文嵌め》エンチャント(2)
2《忘却の輪》土地(26)
4《アダーカー荒原》
4《天界の列柱》
4《神聖なる泉》
4《島》
4《秘教の門》
4《平地》
2《地盤の際》サイドボード(15)
3《台所の嫌がらせ屋》
3《天使の嗜み》
3《解呪》
1《流刑への道》
1《神の怒り》
1《忘却の輪》
3《トーモッドの墓所》
晴れる屋に掲載されている中で最古の青白コントロールのリスト。注目すべきは天界の列柱・謎めいた命令・マナ漏出・差し戻し・流刑への道あたりでしょう。2011年から2019年現在まで使われ続ける強カードたち、これらこそが青白コントロールの起源。
またモダンの公式化が2011/08/25、2011年10月1日に定業&思案が禁止指定。なので最初期の約1カ月だけ定業&思案が使えた計算になります。
日時:2012/06/24 プレイヤー:Asahara Akira
メインボード(60)
クリーチャー(15)
4《台所の嫌がらせ屋》
2《修復の天使》
1《瞬唱の魔道士》
3《太陽のタイタン》
2《ヴェンディリオン三人衆》
3《前兆の壁》ソーサリー(2)
2《神の怒り》インスタント(14)
4《謎めいた命令》
2《マナ漏出》
4《流刑への道》
4《呪文嵌め》エンチャント(2)
2《忘却の輪》プレインズウォーカー(1)
1《ギデオン・ジュラ》土地(26)
4《天界の列柱》
3《氷河の城砦》
4《島》
3《秘教の門》
4《平地》
4《金属海の沿岸》
4《地盤の際》サイドボード(15)
3《エイヴンの思考検閲者》
1《戦争の報い、禍汰奇》
1《静寂の守り手、リンヴァーラ》
1《太陽のタイタン》
2《天界の粛清》
1《引き裂く突風》
1《沈黙のオーラ》
1《石のような静寂》
3《不忠の糸》
1《減衰のマトリックス》
定業&思案が禁止された後のリスト。また2011年9月30日~2012年5月3日にかけて「イニストラード」ブロックが発売され、瞬唱の魔道士&修復の天使が参入。
日時:2013/06/05 プレイヤー:mastershake78
メインボード(60)
クリーチャー(11)
1《悪斬の天使》
2《台所の嫌がらせ屋》
2《修復の天使》
2《瞬唱の魔道士》
1《太陽のタイタン》
3《ヴェンディリオン三人衆》ソーサリー(2)
2《至高の評決》インスタント(17)
4《謎めいた命令》
1《四肢切断》
4《マナ漏出》
4《流刑への道》
3《呪文嵌め》
1《スフィンクスの啓示》アーティファクト(2)
1《殴打頭蓋》
1《ヴィダルケンの枷》プレインズウォーカー(2)
2《ジェイス・ベレレン》土地(26)
1《乾燥台地》
4《天界の列柱》
4《氷河の城砦》
4《神聖なる泉》
6《島》
2《霧深い雨林》
1《平地》
4《地盤の際》サイドボード(15)
3《エイヴンの思考検閲者》
2《聖トラフトの霊》
2《払拭》
1《至高の評決》
2《安らかなる眠り》
2《石のような静寂》
1《世界のるつぼ》
2《漸増爆弾》
2012年9月29日~2013年5月3日にかけて「ラヴニカへの回帰」ブロックが発売。青白のギルド、アゾリウスのカードが追加されました。主なカードは拘留の宝球・スフィンクスの啓示・至高の評決。特に至高の評決は打ち消されない全体除去であり大きな強化。ここから長くモダンの青白コントロールと言えば至高の評決、という雰囲気。
日時:2014/06/22 プレイヤー:Sekikawa Tsubasa
メインボード(60)
クリーチャー(12)
4《台所の嫌がらせ屋》
2《修復の天使》
1《瞬唱の魔道士》
1《太陽のタイタン》
1《ヴェンディリオン三人衆》
3《前兆の壁》ソーサリー(3)
1《至高の評決》
2《神の怒り》インスタント(16)
4《謎めいた命令》
3《マナ漏出》
4《流刑への道》
1《疑念の影》
3《呪文嵌め》
1《スフィンクスの啓示》エンチャント(3)
3《広がりゆく海》土地(26)
1《乾燥台地》
2《石灰の池》
4《天界の列柱》
2《神聖なる泉》
4《島》
2《秘教の門》
3《平地》
1《沸騰する小湖》
4《金属海の沿岸》
3《地盤の際》サイドボード(15)
2《エイヴンの思考検閲者》
1《ワームとぐろエンジン》
3《天界の粛清》
2《解呪》
2《払拭》
1《否認》
1《機を見た援軍》
1《神の怒り》
1《広がりゆく海》
1《石のような静寂》
2013年のリストと大きな変更はなし。ここまで書いてきて気きづきましたが、この時代って血清の幻視が使われてないんですねぇ。一応、複数のリストを見比べてから抽出してるんで私の勘違いじゃないはず。
思案&定業が禁止された後、すぐに代替えとして血清の幻視が出てきたわけじゃない様子。血清の幻視のほうが古いカードなので、普通にモダンで使用可能なんだけども。またクリーチャー数も10を超えるものが主流。同じ青白コントロールに分類されていても、2019年3月現在ものとはだいぶ形が違います。
日時:2015/08/30 プレイヤー:Daniel Villamizar
メインボード(60)
クリーチャー(10)
3《台所の嫌がらせ屋》
2《修復の天使》
2《瞬唱の魔道士》
1《ヴェンディリオン三人衆》
2《前兆の壁》ソーサリー(2)
2《至高の評決》インスタント(17)
3《謎めいた命令》
3《マナ漏出》
4《流刑への道》
2《呪文嵌め》
2《スフィンクスの啓示》
3《熟慮》エンチャント(1)
1《拘留の宝球》アーティファクト(2)
2《アゾリウスの印鑑》プレインズウォカー(2)
1《ギデオン・ジュラ》
1《思考を築く者、ジェイス》土地(26)
4《天界の列柱》
3《溢れかえる岸辺》
1《幽霊街》
3《氷河の城砦》
1《神聖なる泉》
5《島》
1《秘教の門》
3《平地》
4《地盤の際》
1《啓蒙の神殿》サイドボード(15)
2《聖トラフトの霊》
1《ヴェンディリオン三人衆》
1《天界の粛清》
1《軽蔑的な一撃》
2《払拭》
2《神聖なる月光》
2《至高の評決》
2《機を見た援軍》
2《石のような静寂》
2014年9月26日発売の「タルキール覇王譚」によって、友好色フェッチランドである溢れかえる岸辺がモダンリーガルに。全体としては2014年6月のリストと比べて大きな変化はなし。
日時:2016/09/27 プレイヤー:xuder
メインボード(60)
クリーチャー(17)
4《修復の天使》
3《瞬唱の魔道士》
4《呪文捕らえ》
2《呪文滑り》
2《ヴェンディリオン三人衆》
2《前兆の壁》ソーサリー(4)
4《祖先の幻視》インスタント(13)
2《糾弾》
2《謎めいた命令》
1《剥奪》
1《否認》
4《流刑への道》
3《呪文嵌め》プレインズウォーカー(1)
1《太陽の勇者、エルズペス》土地(25)
4《天界の列柱》
4《溢れかえる岸辺》
3《幽霊街》
2《氷河の城砦》
2《神聖なる泉》
5《島》
2《平地》
1《沸騰する小湖》
2《地盤の際》サイドボード(15)
1《エイヴンの思考検閲者》
2《天界の粛清》
2《払拭》
2《至高の評決》
1《機を見た援軍》
2《安らかなる眠り》
2《石のような静寂》
2《仕組まれた爆薬》
1《大祖始の遺産》
2016年4月8日に祖先の幻視が解禁。しかし、当時のリストを複数見ていくとそんなに採用率は高くない印象です。デッキ全体としては2015年のリストと比べて大きな変化はなし。
日時:2017/04/20 プレイヤー:Joarthus1
メインボード(60)
クリーチャー(4)
3《瞬唱の魔道士》
1《ヴェンディリオン三人衆》ソーサリー(7)
4《血清の幻視》
3《至高の評決》インスタント(14)
1《神聖な協力》
3《謎めいた命令》
2《論理の結び目》
1《否認》
4《流刑への道》
2《呪文嵌め》
2《スフィンクスの啓示》エンチャント(6)
2《拘留の宝球》
4《広がりゆく海》プレインズウォーカー(3)
1《太陽の勇者、エルズペス》
2《思考を築く者、ジェイス》土地(25)
3《天界の列柱》
4《溢れかえる岸辺》
3《幽霊街》
2《氷河の城砦》
2《神聖なる泉》
5《島》
2《平地》
2《汚染された三角州》
1《大草原の川》
1《啓蒙の神殿》サイドボード(15)
1《幽霊街》
1《ヴェンディリオン三人衆》
2《天界の粛清》
1《払拭》
1《否認》
2《機を見た援軍》
2《安らかなる眠り》
2《ルーンの光輪》
2《石のような静寂》
1《ギデオン・ジュラ》
私が調べた範囲では、血清の幻視4枚フル投入&クリーチャーは5枚前後と少なめ、というスタイルが主流になったは2017年3月ぐらいから。なぜ基本構造が大きく変わったのかはいまいち分かりませんでしたが……
日時:2018/03/06 プレイヤー:Kerrick_
メインボード(60)
クリーチャー(6)
2《瞬唱の魔道士》
1《ヴェンディリオン三人衆》
3《前兆の壁》ソーサリー(7)
4《血清の幻視》
2《至高の評決》
1《神の怒り》インスタント(12)
3《謎めいた命令》
1《論理の結び目》
1《マナ漏出》
1《否認》
4《流刑への道》
2《呪文嵌め》エンチャント(6)
1《拘留の宝球》
1《アズカンタの探索》
4《広がりゆく海》プレインズウォーカー(4)
1《試練に臨むギデオン》
3《精神を刻む者、ジェイス》土地(25)
4《天界の列柱》
4《廃墟の地》
4《溢れかえる岸辺》
2《神聖なる泉》
6《島》
1《秘教の門》
3《平地》
1《汚染された三角州》サイドボード(15)
2《台所の嫌がらせ屋》
1《ヴェンディリオン三人衆》
1《天界の粛清》
1《軽蔑的な一撃》
2《払拭》
1《否認》
1《至高の評決》
2《機を見た援軍》
2《安らかなる眠り》
2《石のような静寂》
2018年2月19日に精神を刻む者、ジェイスが禁止解除された直後のリスト。また地盤の際&幽霊街と入れ代わりで、2017年9月29日発売の「イクサラン」から廃墟の地が採用されています。
日時:2019/02/19 プレイヤー:Omegauo
メインボード(60)
クリーチャー(3)
2《瞬唱の魔道士》
1《ヴェンディリオン三人衆》ソーサリー(6)
1《至高の評決》
4《終末》
1《機を見た援軍》インスタント(18)
4《謎めいた命令》
2《ヒエログリフの輝き》
1《論理の結び目》
2《否認》
4《選択》
4《流刑への道》
1《呪文嵌め》エンチャント(3)
1《拘留の宝球》
2《アズカンタの探索》プレインズウォーカー(5)
3《精神を刻む者、ジェイス》
2《ドミナリアの英雄、テフェリー》土地(25)
4《天界の列柱》
4《廃墟の地》
4《溢れかえる岸辺》
1《幽霊街》
2《氷河の城砦》
2《神聖なる泉》
6《島》
2《平地》サイドボード(15)
2《否認》
2《機を見た援軍》
1《祖先の幻視》
1《悪斬の天使》
1《激変の機械巨人》
1《天界の粛清》
1《払拭》
1《安らかなる眠り》
2《石のような静寂》
3《外科的摘出》
2019年3月現在の最新型。2018年4月27日発売の「ドミナリア」よりドミナリアの英雄、テフェリーが新たな定番となり、また全体除去は至高の評決より終末が主流に。理由としては、環境の高速化・ドレッジの増加・神ジェイスとの好相性、など。
というわけで2011年~2019年の青白コントロールのリストでした。改めて見て、個人的に意外だったのは2点。
・定業&思案が禁止されても、長らく血清の幻視は使われていなかった
・17年初頭まではクリーチャー10枚以上のタイプが多かった
2019年3月現在の私たちがイメージする「青白コントロール」が主流になったのは意外と最近だったと。ちなみに2011年と2019年のリストを見比べると、共通しているカードは75枚中20枚のみ! さすがに約8年もあるとめちゃめちゃ変わってますね。モダンデッキの今昔、やはり古いリストと比べてみるといろいろと発見があるものです。
今回引用したリストはすべて晴れる屋のアーキタイプ別デッキリスト集より。
興味のある人はぜひ自身の目でも調べてみてください。
みんなの感想
興味深いまとめです
2017年の変化は致命的な一押しが出たためかと思います、修復の天使が除去されやすくなった事で抜けていったのかと
記事、とてもおもしろかったです
2017年~の準ノンクリ型流行ですが、こんな記事がありまして……
https://article.hareruyamtg.com/article/article_4193/
型の成立という観点からはズレてしまいますが、明確な構築・プレイガイドがあることで流行ったというのはあるかもしれません
面白かったです。
キッチンや修復の天使をとったタイプは青白コンの中でも、英知と呼ばれるタイプで青白コンとは区別されることもあります。
クリーチャーが少ないタイプが世に出始めたのは2016年2〜3月にウギンの目禁止前のエルドラージが流行った頃だったと記憶してます。